|
|
書 誌
＊未見の物が多数あります。誤り等がございましたらご教示いただければ幸いです。
１．講談社 刊 「書下し探偵小説全集・７」 Ｓ３０／１１月（初刊本）
２．講談社 刊 「ロマン・ブックス」 Ｓ３４／５月
３．アサヒ芸能出版 刊 「平和新書」 Ｓ３８／１０月
４．日本文華社 刊 「文華新書」 Ｓ４１／９月
５．東京文藝社 刊 「トーキョー・ブックス」 Ｓ４５／４月
６．東京文藝社 刊 「トーキョー・ブックス」 Ｓ４７／３月（改装新版）
７．光文社 刊 「高木彬光長編推理小説全集・３」 Ｓ４９／２月
８．角川書店 刊 Ｓ４９／８月（角川文庫）
９．東京文藝社 刊 「トーキョー・ブックス」 Ｓ５０／３月
１０．徳間書店 刊 「トクマ・ノベルズ」 Ｓ５１／８月
１１．日本文華社 刊 「文華新書」 Ｓ５３／３月（改装新版）
１２．日本文華社 刊 「文華新書」 Ｓ５４／７月
１３．光風社出版 刊 「名探偵神津恭介シリーズ・７」 Ｓ５８／７月
１４．光文社 刊 Ｈ７／２月（光文社文庫）
１５．角川春樹事務所 刊 （ハルキ文庫）
１６．光文社 刊 ２００６／４月（光文社文庫） *１４の新装版。作者の手で加筆、訂正がなされた「校正用」と記された初刊本を参考にした所謂「決定稿」、見出しにかなりの異同あり。初刊本冒頭の「私の近況」と、短編「罪なき罪人」「蛇の環」を併録。
*この作品、実は私には最も思い入れのある高木作品で、いまだに先生の最高傑作だと思っている作品でもあります。なんとか全種類集めたいと思っていますが、いまだに果していません。つまらないことですが、初版本では「第四幕：人形死すべし」の扉が赤い紙になっているのが印象的です。
なお、このアリバイトリックは、つい先日亡くなられた山村正夫氏が編集した、あのネタバレの宝庫？ として悪名高い「トリック・ゲーム」の中に、「銀河と月光」という題で収録されており、私もこれで先にトリックを知ってしまったくちでした。これがなければ、初読の時の印象はもっと強かったでしょうね。残念なことをしたものです。数年前、ある推理作家が同じトリックを長編で使い、物議をかもし出したのも有名な話です。どう贔屓目に見ても、作品の完成度はこちらが上でしたけれど（笑）。
また意外なことに、高木先生ご自身はこの作品を失敗作と思っていらしたようです。発表当時、読者の受けがイマイチだったようで、そのため同作風の「甲冑殺人事件」の発表を取りやめたようです。うう、残念無念・・・・・・。