散 財 日 記（２００４年１２月）
１２月２８日
買い納め
今日は御用納め、だけれどオレは午前中半休をもらって今年最高の寒さのなか宇都宮市へ。例年、年始に行われている宇都宮東武デパートの古書市が今年はなぜか年末の開催、今日がその初日なのであります。知り合いの古本屋さんは「年またがりは嫌なんですよ」と言ってたんだけど、年始と違い福袋狙いの客がいず、のんびりと並ぶことができるので個人的には年末開催を歓迎している。さて、東武到着は９：５０。催事場のすぐ脇の入り口に駆けつけると常連客がまだ一人いるだけ。二言三言言葉を交わしているうちに開店です。まずは乱歩の少年物のなかに１冊だけ混じっていた、
海野十三「謎の金属人間：ＳＦシリーズ第２巻」（ポプラ社）
をゲット。これは三一版の全集に未収録の作品なので、ちと値付けが高かったのだけれど買わなければ。そしてその近くの棚にはサンリオ文庫が数冊。レンジは￥１，０００〜１，５００といったところ。そんなに珍しいタイトルはなかったのだけれど、未所持だった
ジョン・コリア「ジョン・コリア奇談集」（サンリオＳＦ文庫）
を抜く。で、この２冊を抱えてうろうろしていると棚の前に見知った長身の男性が。ぐわぁ、森さんではないですか。宇都宮東武はオレのオアシス（？）なんだから荒らさないで（笑）くださいよぅ。挨拶をしてから、今度は伊勢丹浦和で貸本を大量に出品したＨの棚へ。博文館・探偵傑作叢書版「地下鉄サム」が目に付いたのだけれど￥８，０００ではちと買えない。ここでは、
狭山温「時代伝奇小説 女忍の砦」（久保書店）→いる？＞仰天さん。
ヴァン・グーリック「迷路の殺人」（講談社）→文庫版では持っていたのだが、これは元版（？）。
川井昇平「血の告発」（国家地方警察宮城県本部）
の３冊を買う。最後の「血の告発」、ゲテだっ！ と思い背だけ見て抜いたんだけれど、帰宅して良く見てみたら欧米の犯罪実話集。ちょいとガッカリであります。
ポケミスも買いましたですよ〜。
ｄ：アガサ・クリスティー「オリエント急行の殺人」（ＨＰＢ１５０：初）→手持ちの本がえらいイタミ本だったので交換用に。以下ＨＰＢと「初」は省略します。
〃 「ＡＢＣ殺人事件」（３６８）
〃 「秘密機関」（５６９）
エラリイ・クイーン「ガラスの村」（６０２）
ハロルド・Ｑ・マスル「霊柩車をもう一台」（６１６）
アガサ・クリスティー「クリスマス・プディングの冒険」（６４０）
エラリイ・クイーン「犯罪カレンダー ７月〜１２月」（７０１）
ユベール・モンテイエ「かまきり」（８４１）
ジョン・Ｔ・フィリフェント「気ちがい科学者：ナポソロ第６巻」（９５９）
ジョン・ガードナー「リキデイター」（９６５）
ミッキー・スピレイン「死の狩人」（９７３）
ピーター・レスリー「空飛ぶスラッシュ：ナポソロ第１０巻」（９９６）
ジャック・フィニィ「クイーン・メリー号襲撃」（１００９）
ドロシイ・ユーナック「おとり」（１１２７）
そんなに珍しいタイトルはないけれど、１冊平均￥３００ならお買い得であります。そして今回最高に嬉しかった本がこれ。
ｄ：多岐川卿「指先の女」（桃源社：署名本）
多岐川の署名本は１冊も持っていなかったので、ダブリ＆多少値段が張ったんだけれど購入してしまいましたぁ。あとは雑本を少し。
稲生平太郎「アクアリウムの夜」（角川スニーカー文庫）
ネビル・シュート「渚にて」（創元推理文庫）
高木彬光「断層：高木彬光名探偵全集第１０巻」（立風書房）→これでこの全集はコンプリート。
丹羽昌一「キューバへの密書」→ゲテ。表紙に「長編推理小説」とあったので。
ふー、買った買った。会計を済まして森さんに挨拶をして返ろうと思いあちこちを見たんだけれど、あれ、森さんもういないやん。まさに神出鬼没！（笑）。寒いなかお疲れ様でした。＞森さん。
午後は職場に行って大掃除だ。まだちょっと足が痛むオレは無理をせずに掃除機がけ。１７：００になったので挨拶をして帰宅。さてと、一杯引っ掛けますかぁ。
ということで、ちょっと早いのですが・・・、皆様、本年も本当にお世話になりました。良いお年をお迎えくださいね。ではまた来年！
（今日の購入冊数：２４冊／今月買った本：５４冊／今年買った本：３５８冊）
１２月２６日
終戦
オレにとっての２００４年のサッカーシーズンが終了した。目一杯楽しませてくれた今シーズンだけれど、それと同じくらいの悔しさも。友人とも電話で話したのだが、攻めまくっても点が取れずにいつの間にか負けている、という変な負け癖が付いているのが心配だ。
Ｏ市に行き新刊書店で買物。
コナン・ドイル「北極星号の船長：ドイル傑作集
第２巻」（創元推理文庫）→半分くらいは新潮文庫で既読。「革の漏斗」って言う話が怖かったな。
はやみねかおる「笛吹き男とサクセス塾の秘密」（講談社青い鳥文庫）→１０周年だそうで。おめでとうございます。
恩田陸「夜のピクニック」（新潮社）→なんか買ってしまった。初恩田陸である。
そういえば、ものすごく嬉しいクリスマスプレゼントを某氏からいただいたのを忘れていた。
Ｊｏｈｎ Ｂｕｄｅ “Ｄｅａｔｈ Ｓｔｅａｌｓ ｔｈｅ Ｓｈｏｗ”（ＭａｃＤｏｎａｌｄ：英初版）
森さんがジョン・ビュードの最高傑作として挙げていた作品だ。ビュードの入手困難作のうちの１作。お声をかけていただき本当にありがとうございました。＞某氏。
足のほうはだいぶ良くなってきたが、まだ力を入れると痛みが。３０日、東京で飲み会が入っているのだが果たして行けるだろうか？
（今日の購入冊数：４冊／今月買った本：３０冊／今年買った本：３３４冊）
１２月２３日
大ニュース！
この時期になると、やっぱ年末っていう感じがしますねぇ。忘年会は目白押しだし年賀状のＣＭも流れてるし。大掃除を始めたいのだけれど捻挫した足の状態がイマイチ、いまだに歩くのに不自由している状態なので取り掛かれず。なんとか今度の週末までには直ってもらわないとねぇ・・・。
「あなたたち正気ですか？」と言いたいくらいのペースで本が出ている「論創海外ミステリ」だけれど、今月もなんと３冊が刊行された。実はハードボイルドとか冒険小説はもう買わないでいいか、とも思っていたのだが、やっぱり買っちゃいました。だって将来どうもキキメになるような気がするんですもん（笑）。古本者のさがですな。
Ｆ・Ｗ・クロフツ「フレンチ警部と漂う死体：論創ミステリ第４巻」（論創社）→個人的にはこの叢書の目玉。
リチャード・Ｓ・プラザー「ハリウッドで二度吊せ： 〃 第５巻」（ 〃 ）
ジョン・ウェルカム「決別の弔鐘： 〃 第８巻」（ 〃 ）
ちょっと不安なのが訳者の人選。まあ資金面その他で名前の通っている訳者さんには頼めないのだろうけれど・・・。
スタージョンの文庫も買う。
シオドア・スタージョン「時間のかかる彫刻」（創元推理文庫）→サンリオ文庫版で持っていたんだけど処分しちゃったんだよね。
そして年末に入って大ニュースが飛び込んできた。ウチの掲示板やかつろうさんのところや、「本棚の中の骸骨」でも紹介されたように、アメリカの個人（？）出版社Ｒａｍｂｌｅ Ｈｏｕｓｅというところから、ノーマン・ベロウの復刻本が続々と刊行され始めたのである。すでに“Ｇｈｏｓｔ Ｈｏｕｓｅ”、
Ｎｏｒｍａｎ Ｂｅｒｒｏｗ “Ｔｈｅ Ｂｉｓｈｏｐ’ｓ Ｓｗｏｒｄ”（Ｒａｎｂｌｅ Ｈｏｕｓｅ）
〃 “Ｄｏｎ’ｔ Ｇｏ Ａｆｔｅｒ Ｄａｒｋ”（ 〃 ）
の３冊が出版されているので、興味のある方は当社のＨＰを覗いてみてはいかがでしょう。オレは“Ｇｈｏｓｔ Ｈｏｕｓｅ”は持っているので、とりあえず他の２冊を注文しました。ただ年末年始は郵便事情が悪いらしいので、年が明けてしばらくたってから注文したほうがいいかもしれません。
（今日の購入冊数：６冊／今月買った本：２６冊／今年買った本：３３０冊）
１２月１９日
捻挫
忘年会でしたたかに酔っ払い、その挙句階段を踏み外して右足の親指付近を捻挫してしまいました。ものすごく痛いです。右足をつけません（泣）。なんとか開いている整形外科を探して痛み止めと湿布をもらってきたのだけれど、そこの先生、オレがちょっと太めなせいか「親指が痛い」と言ったら「痛風だ」といきなり断定しやがりました。だから階段を踏み外したって言ってるやん。そんなんで痛くなるですかね？ 痛風って。
Ｈ文庫の当選品が到着。今回の当選率は５０％でした。
多岐川恭「手の上の情事」（東都書房）→未所持だった短編集。
江川蘭平「失はれた花嫁」（探偵小説社）→怪しさ大爆発のゲテ本
「宝石Ｓ２３／６月号」（岩谷書店）
「 〃 Ｓ２３／１２月号」（ 〃 ）→これで「宝石」本誌もマジック１。ちなみにラス１は、Ｓ２２／４月号（第２巻第３号）。
う〜ん、しかしせっかくの土日だってぇのに何にもできないね、こりゃ・・・。
（今日の購入冊数：４冊／今月買った本：２０冊／今年買った本：３２４冊）
１２月１３日
経験値
やはりわが浦和レッズに足りないものは経験値だったのだろう。岡ちゃん＆マリノスにうまく捌かれてしまったというのが正直な印象だ。あと、やっぱり山瀬の怪我が大きかった。彼が怪我をしてから、流れのなかで点が取れなくなったもんなぁ。リーグ戦の後半、勝つには勝っていたけれど、一か八かのロングシュートやＣＫからの混戦で無理やり押し込んだようなゴールばかりだったもんね。あとＰＫ戦、今年のレッズ大躍進の象徴であるトゥーリオと長谷部が外したのには、２人に神様が試練を与えたと思うことにしよう。あとね、まだ天皇杯もあるんだからね。１５日のベルマーレ戦に勝てば、１９日、埼スタでＦＣ東京にリベンジだ！
購入本は２冊。
日影丈吉「日影丈吉全集 第８巻」（国書刊行会）→スッゲー分厚いぞ。値段も驚くなかれ、￥３，０００値上がりして税込み￥１２，６００だぁ。でも「単行本未収録作品集」だから我慢しなくちゃ。
Ａ・Ｂ・コックス（アントニィ・バークリー）「プリーストリー氏の問題：晶文社ミステリー」（晶文社）→個人的にはスクリューボールコメディは苦手なのだが、バークリーなら買わねばなるまい。
「ＲＯＭ 第１２１号」→非英米圏の大特集、今回も分厚くなんと１５６ページ。小林さん訳のダゴベルトの翻訳が嬉しい。しかし「ＲＯＭ」はどこまで進化するのであろうか？
ところで、コメディアンの波田陽区って、なんでこんな芸名をつけたんでしょうねぇ。もしかしてクイーンのファンだったりして（そんなわけないか）。
（今日の購入冊数：３冊／今月買った本：１６冊／今年買った本：３２０冊）
１２月１１日
決戦！
いよいよ、泣いても笑ってもあと９０分！ 気合入れるしかねぇ。
またパソの調子が悪くなってしまった。あれこれいじってはいるのだけれど、どうにも見当が付かないなぁ。相性の悪いソフトがあるのかなぁ・・・。
本のほうはムック本と同人誌と古本を少々。
歌野晶午「白い家の殺人」（講談社ノベルズ）→買いなおし。はっきり言ってこの「家シリーズ」はオススメできません（笑）。
〃 「死体を買う男」（光文社ノベルズ）
宮部みゆき「クロスファイア（上）」（ 〃 ）
〃 「 〃 （下）」（ 〃 ）
ブックオフが「新書５冊まで￥１０５フェア」をやっていたせいでつい買ってしまったよ・・・。
「２００５年度版 このミステリーがすごい！」（宝島社）→年末恒例。天城の３位にビックリ！ 海外物は古いものがあんまり入ってないねぇ。そろそろ飽きられてきたかな？
「２００５このライトノベルがすごい！」（ 〃 ）→硬い読書に疲れたときにはラノベ、というわけでターゲットを絞るのに購入。
甲影会 編「山沢晴雄特集 第８集：別冊シャレード
第８３号」→買い忘れていたもの。もう第９集も出てますぜ。
〃 「宮原龍雄特集： 〃 第８７号」→最新刊！ 文句を言っちゃ悪いが、巻末の「作品集」はすごく読みづらい。ワープロで打ち直して欲しかった。
飯城勇三 編著「エラリー・クイーンＰｅｒｆｅｃｔ Ｇｕｉｄｅ」（ぶんか社）→ＪＥＴの表紙に騙されちゃいけません。大充実のガイドブック。オススメ。
大倉崇裕「七度狐」（東京創元社）→評判良いらしいですね。
いやぁ、久しぶりに沢山本を買いました。
では決戦の地に出発します。 ＲＥＤＳ ＧＯ ＭＡＲＣＨＩＮＧ ＯＮ！
（今日の購入冊数：１０冊／今月買った本：１３冊／今年買った本：３１７冊）
１２月 ６日
いろいろ
・パソのほうはなんとか調子よく動くようになってきた。Ｗｉｎとノートン君で、二重にファイアーウォールをかけてしまうという初歩的なミスをしてしまっていたのだ。ちなみにタスクバーにはずっと「ＳＰ２」の自動更新が出ているのだけれど、もちろん放置プレイ状態である。あんなの入れたらどうなるかわからんもんね（笑）。
・今日は８回目の歯医者の日、なんか細い針のようなものに綿を巻きつけたもので根っ子をゴシゴシしたあと、やたらと沁みる薬をつけられる。「これで痛みが出なかったら銀をかぶせましょう」との医者の言葉にちょっとびびる。もしかして痛くなるんでしょうか・・・・・・・・。
・Ｊリーグチャンピオンシップ第１戦、はっきり言って０−１で御の字である。あんなに舞い上がってちゃ勝てまへん。やはり大勝負は経験値が大切だと痛感した。次はホームだから、とか言っている奴もいるが、ネガティブな予感がふつふつと・・・。
・最近職場でビックリしたことといえば、ちょっとこわもて系の上司（５０歳くらい）が「電車男」を読んでいたこと。さりげなく近寄って話題にしてみると、どうも２ちゃん言葉がわからない様子。「ネットの書き込みってのはこんなに誤字脱字が多いのか」と聞かれたので、ちょいとレクチャー（笑）して差し上げました。
・ここ数日、結構忙しくてあんまり本を買ってません。買ったのは、
浜田雄介 編「子不語の夢：江戸川乱歩小酒井不木往復書簡集」（皓星社）→仰天さんから転買（笑）
Ｊ・Ｄ・カー「皇帝の嗅ぎ煙草入れ：グレート・ミステリーズ
第４巻」（嶋中文庫）」→関連ページ更新しました。
の２冊だけ。おっと、洋書も買ったんだっけ。
Ｑ．Ｐａｔｒｉｃｋ（Ｐａｔｒｉｃｋ Ｑｕｅｎｔｉｎ） “Ｆｉｌｅ ｏｎ Ｆｅｎｔｏｎ ａｎｄ Ｆａｒｒ”（米初版）
Ｑパト、航空便のはずなのに届くのに３週間もかかりやがりました。これは「クライム・ファイルシリーズ」の４巻目。もちろん「証拠品」もコンプリート。こうなったらヘレン・ライリーの「ルーファス・レイ」（「クライム・ファイルシリーズ」の２巻目。戦前、「新青年」に邦訳あり）も欲しいよなぁ。
（今日の購入冊数：３冊／今月買った本：３冊／今年買った本：３０７冊）
１２月 ２日
御礼
クラッシュしたパソコンの調子が悪くいまだにぐずってます。ＨＤを取り替えて、再インストールを３回もやり直ししたのにねえ・・・。
今日２００４／１２／２は、当店５回目の開店記念日でございます。いつもご来店いただいている皆様、本当にありがとうございます。最近は、量販店古書店の文庫棚を端から端まで見ることも辛くなり、蒐書の情熱も読書欲も昔ほどはありませんが、もう少し続けてみようと思っておりますので引き続きご愛玩のほどよろしくお願いいたします。
なお、いやがる仰天さんを説き伏せて、仰天家の本棚をデジカメで録ってまいりました。近々、５周年記念企画「仰天家の真実」としまして公開予定です。請う、ご期待！
本日買ったものは映像系。帰宅途中に寄った量販系家電店のＤＶＤコーナーが全品２割引だったので衝動買いしてしまったよ。
ＤＶＤ「大巨獣ガッパ」（日活）
〃 「八つ墓村」（松竹）→別題「金田一耕助はつらいよ」
（今日の購入冊数：０冊／今月買った本：０冊／今年買った本：３０４冊）